症例報告詳細

50代女性 子宮がん術後の両下肢リンパ浮腫

通常の治療内容:リンパ管静脈吻合術
治療費用:約10万円(3割負担)
リスクや副作用:術後の悪化(0.1%未満)

青森県より来院された50代女性のリンパ浮腫患者さん(子宮癌術後)です。地元にリンパ浮腫を診てもらえる医療機関がないということで、当診療チームを受診されました。年間3回程度の蜂窩織炎に加えて、蜂窩織炎を発生することを恐れて、必要最小限の外出に控えていました。自宅で過ごす時間が長く、ストレスが溜まってしまうということで体重も徐々に増加し、それに伴い、リンパ浮腫も悪化し続けていました。

リンパシンチ検査にて、リンパ機能評価を事前に行い、リンパ管静脈吻合術(LVA)が有効であることを確認しました。局所麻酔下にLVAを実施し、蜂窩織炎の発生を抑制したところで、保存療法の強化と、体重コントロールを目的にJR東京総合病院にて、約4週間のリンパリハビリ入院を行いました。心臓が運動負荷に耐えられることを確認の上で、徐々に運動強度を上げ、最終的にはJR東京総合病院と連携しているジェクサー新宿店にて一般の方々と共にスポーツを楽しむことができるようになった段階で退院となりました。

退院後は蜂窩織炎も発生せず、体重も減り続け、浮腫も改善し続けている状況です。青森に帰ってからも、日ごろからスポーツを楽しまれているとのことです。外科治療と保存療法、運動療法の併用にて浮腫・蜂窩織炎は改善しました。

あなたは医療従事者ですか?