症例報告詳細

早期リンパ浮腫・リンパ浮腫予防のためのLVA手術について

通常の治療内容:リンパ管静脈吻合術
治療費用:約10万円(3割負担)
リスクや副作用:術後の悪化(0.1%未満)

私どもの診療チームでは、以下の3点の理由から、早期リンパ浮腫および、リンパ節郭清後の超早期リンパ浮腫患者さんを対象とし、早期治療をお勧めしています。

【1点目】早期でLVA手術を実施することで、重症化を防ぐことができるため(科学的なエビデンスが蓄積)。

【2点目】浮腫が発生する前の段階で、リンパシンチグラフィや、ICG検査、超音波検査を実施し、リンパ管の異常拡張を同定することが可能となってきました。リンパ管の異常を同定した段階で、LVA手術を実施し、リンパ浮腫の発生を予防します。

【3点目】子宮癌治療後の若い患者(20-40代)さんにの残り40-60年の人生を考えると、リンパ浮腫の発生を予防しておくことは、人生をエンジョイするためにもとても重要なことだと考えております。LVAを実施し、安心してスポーツを楽しんで頂くことで、癌の再発を抑制することができます(詳細はこちら)。

上図は、当科で実施した40代女性のLVA手術です。リンパシンチグラフィにて術前の皮膚逆流所見(異常所見)が、術後改善していることを示しています。術後の経過が良い患者さんは、弾性ストッキングなどの保存療法のケアを最小限に抑えることが可能となります。患者さんの状態によっては、ストッキングやスリーブが必要なくなります。

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