血管外科医の先生から
見たリンパ浮腫

血管外科医の先生から
見たリンパ浮腫

これまで下肢エコー検査や、採血検査を実施し、原因不明の場合は「リンパ浮腫」と診断されてきました。
現在では、超高周波エコーを用いたリンパ管エコー検査や、ICGリンパ管造影検査、リンパシンチグラフィ検査を実施することで、リンパ機能を実際に評価し、リンパ浮腫と判断することができるようになりました。

当院は、がん治療後のリンパ浮腫に悩まれる患者様の専門のクリニックとなります。以下の肥満性浮腫、廃用性浮腫は治療対象外となります。

肥満性浮腫患者様の紹介先

肥満治療により浮腫の患者様(がん治療経験無し、BMI30以上、両下腿浮腫)に関しては、肥満治療外来をご紹介ください。

※肥満治療学会専門医はこちら

認定制度:日本肥満学会/JASSO

高齢者の廃用性浮腫
患者様の紹介先

高齢者の廃用性浮腫の患者様(がん治療経験無し、BMI30以上、両科対浮腫)に関しては、リハビリテーション、訪問診療クリニックをご紹介ください。

※高齢者向け弱圧弾性ストッキングはこちら

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紹介時のご依頼事項・注意点

下肢エコー検査、採血検査や心電図検査を実施されているようであればその検査結果とともに紹介状を作成ください。

がん治療後の浮腫の患者様がいらっしゃいましたら、可能な範囲で下記の検査を行っていただけますと、患者様が当院を受診されたあとの診療がスムーズになります。
また、検査で異常があった場合は、当科を受診される前に、内科などの受診をお勧めいただけますと幸いです。難しいようでしたら当院または連携している医療機関で実施させていただきますのでぜひご遠慮なくご紹介ください。

【検査一覧】

※①~④は、保存療法を開始する前に必須です。

①採血 :血算、アルブミン、肝機能、腎機能、甲状腺機能、脂質、グルコース

②胸部レントゲン

③心電図

④下肢静脈エコー検査(DVT、静脈瘤の精査)

⑤ABI(圧迫療法の可否)

⑥リンパシンチグラフィ(参考とする撮影条件は下記/現在保険適応)

使用装置 :Symbia Evo Excel

製剤 :99mTc-HAS-D

コリメータ :LMEGP

マトリックスサイズ :256×1024

ズーム :1.00

撮影プリセット:99mTc-20%、自動近接

検出器 :両面検出

スキャン長 下肢 :足首~頭頂

      上肢 :手首~頭頂

スキャン速度 :トータルスキャン時間が10分になるよう可変

例)180cmの場合  18cm/min

150cmの場合  15cm/min

収集時相:注射後15、60分

※15分後の撮影終了後、60分後の撮影までは寝台から降りて足首の運動や屈伸、マッサージなどをして待機してもらう。

撮影体位 :Head First(撮影方向:Head Out)

投与量 :150MBqずつ皮下に注射(キシロカイン使用)

投与部位 下肢 :第1、2趾の間

     上肢 :第2、3指の間

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